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大人の嗜みごっこ (53) [教養]

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 ワシントン・ナショナル・ギャラリー展に行ってまいりました。色々あって、行くのが面倒になっていましたが、行かないで後悔より行って後悔です。もちろん、行って後悔などしない力作揃いでしたが。

 ワシントン・ナショナルギャラリー展.jpg

 前回のフェルメール展より作家の平均点はずっと高いと思われ、名前を並べると、コロー、クールベ、マネ、ピサロ、ドガ、シスレー、モネ、モリゾ、ルノワール、カイユボット、セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホ、ロートレック、スーラ……等々、そうそうたる名前です。

 現物を見ると、本やテレビで見るよりも厚塗りは良く分かりました。筆致は、テレビの機能が上がっていても、中々再現出来ないのですね。平面絵画でも、ほんの少しの立体感を肉眼が感じ取るのでしょうか。

 セザンヌの静物画、どうしてあんな描き方に進化したのだろうか。

 バレリーナのチュチュはドガが一番と思っていましたが、ルノワールのそれも中々のものでした。

 モネの太鼓橋、なぜ橋を描かなくてはならなかったのかと疑問の声を上げる親子がいましたが、きっと浮世絵の影響だと思う。モネの『日傘の女』、3枚描いた内の1枚でしたが、美術の教科書に載っているのとは違っていましたが、もう戻れない夏のワンシーンみたいで、不思議と寂しく感じました。

 マネのは『葉のあるキュウリ』は伊藤若冲?

 ゴッホの3枚が大渋滞を起こしていましたが、感情の起伏を大きかった画家だと思わせる並びでした。農園の絵は機嫌の良い陽気なオッサンに思えるし、白いバラはメルヘンと幻覚の間のオッサンに思えましたし、自画像のバックの描き方とかはやはり何かの狂気を秘めたオッサンに思えました。

 他にも色々な感想があるのですが、長くなるのでこれくらいにして、全体的な印象として、小さい絵が多かったな~と言うのがありました。キャンバスに顔をぐっと近づけて見たいのですが、事故防止とかで足元の柵であまり近づけませんでした。もっとも、印象派の絵は近くで見ても何を描いているのか分からないのも多いでしょうが、細かい書き込みの作品は見づらかったです。それにケチをつけて言っているのではなく、こうした小さい絵を見るにつけ、日本の洋画壇の号いくらでの評価のやり方は一体何なんだと痛感させられました。絵の内容ではなく、(画家の評価)×(絵の大きさ)で値段をつけるアレです。みんな馬鹿馬鹿しいと思いながら一向に止める気配がないのは、日本の社会の到る所にも散見できるでしょうね。

 行けなくて関心のある方は、通販で図録でも買ってください。値段は張りますが……。

関連のパソコンサイト:
http://www.ntv.co.jp/washington/index.html
http://www.ytv.co.jp/washington/


2011-11-26 17:18  nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 

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Umi-Bozu

私個人的な感想ではありますが、海外の美術館の様に間近に見る事のできる環境が欲しいですね。筆使いや絵具の隆起は近くで見てこその醍醐味です。それも含めて絵の鑑賞だと個人的に思ってます…
by Umi-Bozu (2011-12-02 22:41) 

トリック

>Umi-Bozuさん

 関係者も本当はそうしたいのでしょうが、万が一不埒な人間が作品を傷付けるかも知れないと思うと、作品からは距離を取らせたいと思うのでしょうね~。
 実際、海外の美術館で頭の変わった人が作品をナイフで切ったとか聞くと、そうしたくなる気持ちも分からなくもないです……。
by トリック (2011-12-02 23:50) 

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